ノロウイルスの特徴その2

ウイルスの遺伝子解析技術も日夜、進化しています。
「PCR法」と言う検体から、病原菌の遺伝子を単離して、遺伝子の配列を調べることが可能になりました。

これによって、ノロウイルスが特定されるようになります。
そして、2002年、第12回目の国際ウイルス学会で、現在、使われている名称、ノロウイルスと決まったのです。

また、サッポロ様ウイルスは、「サポウイルス」と名称が定められました。
この2002年までは「何とかのようなウイルス」という曖昧な呼ばれ方をしていたウイルスが、特定され、名称が決まった訳なんです。

ノロウイルスは感染者の年齢も幅広く、乳幼児から高齢者まで、広い年齢層で発症します。
このウイルスが体内に入ると、急性胃腸炎を引き起こします。
特に一年間のうち、11月から3月の寒い時期に流行していますが、他の期間であっても発症者はいるようです。

特徴として、急性胃腸炎を起こし、下痢だけではなく、嘔吐を繰り返すことが多いです。
下痢だけの症状でしたら、ウイルスが混入した便はトイレで流され、二次感染もしにくいです。
ですが、嘔吐の場合、ウイルスに感染しないように適切に処理をして、消毒しない限り、トイレの床などにもウイルスが残っていることになります。
そして、空気中にウイルスが舞い上がって、感染してしまう人が増えるのです。

ですから、手洗いを厳重に行い、食事の前だけ気をつければよいというものではなく、こうした飛散するウイルスから感染することもノロウイルスの特徴です。