ノロウイルスと貝その1

ノロウイルスの原因となるものと言えば、みなさんはどのような食材を思い浮かべるでしょうか?
真っ先に「カキ」をイメージする方も多いと思います。

ニュースで集団食中毒の報道を時々、聞きますが、確かにナマガキが原因でウイルスに感染したというケースも多いです。
ですが、カキに限ったことではなく、二枚貝の場合、生で食べたり、加熱を十分にしなかったりすると、それが原因でノロウイルスに感染する可能性があります。

どうして、二枚貝やカキなどから、私たちはノロウイルスに感染してしまうのか、みなさんは考えたことがありますか?
では、そもそも、どうしてカキなどはノロウイルスを持っているのでしょうか?

実は、私たち、人間がそもそもの原因を作っているということがあげられます。
最初の原因や経路はどうであれ、ノロウイルスに感染した人間は、嘔吐や下痢の症状が出ますが、それはトイレに流され、最終的には下水処理場へ流されます。

そして、下水処理場では、下痢便や嘔吐物に含まれたすべてのウイルスを除去することが出来ませんので、わずかなウイルスが海や川に流れてしまいます。
そして、二枚貝や、カキは食料としてプランクトンを食べますが、その際に、大量の海水も吸い込んでしまうのです。

カキの内臓などには、ウイルスが残り、それが日に日に、濃縮され、蓄積さていきます。
こうしてノロウイルスに汚染された貝を生で食べたり、加熱が足りなかったりすると、人間が汚染されるのです。